「歯並びが気になるから、今からできることはない?」
そう思っている方もいらっしゃるかもしれません。
実は、歯並びやかみ合わせには、遺伝だけでなく、毎日の「お口の使い方」や「食べ方」「呼吸」「姿勢」なども関係しています。
特に2歳頃は、乳歯が生えそろい、お口の機能が「吸う」ことから「噛む・飲み込む・話す」ことへと大きく変化していく時期。
だからこそ、2歳頃からできる「おくち育て」が大切です。

① まずは「お口の癖」をチェック!
毎日の何気ない習慣が、歯並びやかみ合わせに影響することがあります。
例えば、
☑ 指しゃぶり・おしゃぶりが続いている
☑ いつもお口がポカンと開いている
☑ 舌が前に出ていることが多い
☑ 下唇を噛む・吸う癖がある
☑ 頬杖をつく
☑ いつも同じ方向を向いて寝る
☑ うつ伏せで寝ることが多い
などです。
指しゃぶりやおしゃぶりなどの吸う習慣は、頻度・強さ・継続期間によって、前歯やかみ合わせに影響することがあります。
日本小児歯科学会では、2歳を過ぎて奥歯のかみ合わせができた後もおしゃぶりが続くと、歯並びやかみ合わせ、唇や舌の使い方に影響が出やすくなるとしています。
「無理にやめさせる」のではなく、お子さんの成長に合わせて少しずつ卒業を考えていきましょう。
② 「お口ポカン」になっていませんか?
テレビを見ているときや遊んでいるとき、
「お口がいつも開いている」
ということはありませんか?
本来、リラックスしているときは、
唇は軽く閉じ、舌はお口の中で安定している
ことが基本です。
口呼吸や舌の位置、唇の使い方などの口腔習癖は、歯並びやかみ合わせだけでなく、食べる・飲み込む・話すといったお口の機能にも関係します。
「お口ポカン」がいつも見られる場合は、鼻づまりなど、鼻呼吸を妨げる原因がないかも確認してみましょう。
③ 「よく噛む」は、おくち育ての基本
2歳頃は、食べる力を育てる大切な時期です。
食事では、
・食材を小さくしすぎない
・前歯でかじり取る経験をつくる
・噛みごたえのある食材を取り入れる
・急がず、ゆっくり食べる
・口の中に食べ物があるうちは、飲み物で流し込まない
ことを意識してみましょう。
日本小児歯科学会も、幼児期には「丸のみ」や「早食い」を避け、噛みごたえのある食べ物を準備し、しっかり噛んでいるかを大人が観察することをすすめています。
「硬いものを食べれば顎が大きくなる」という単純な話ではありません。
大切なのは、
お子さんのお口の発達に合わせて、噛む・取り込む・飲み込むという経験を積み重ねること。
毎日の食事そのものが、お口の発達を育てる時間になります。
④ 「あむっ」と自分で食べ取る
スプーンで食べさせるときも、ちょっとした工夫ができます。
スプーンをお口の奥まで入れるのではなく、下唇にそっと置いてみましょう。
そして、お子さん自身が上唇を使って
「あむっ」
と食べ物を取り込むのを待ちます。
「食べさせてもらう」だけではなく、
自分で食べ物を取り込む経験
を大切にしてあげましょう。
⑤ 食事中の「姿勢」もチェック
しっかり噛むためには、食事中の姿勢も大切です。
チェックしたいのは、
☑ 足の裏が床や足台についている
☑ 体がぐらぐらしていない
☑ テーブルとの高さが合っている
☑ 食事に集中できる環境になっている
など。
「きれいに座らせなきゃ」と頑張りすぎなくても大丈夫。
まずは、足をしっかり支えられる環境をつくってあげましょう。
2歳からできる「おくち育て」は、特別なことではありません
「矯正装置をつける前に、何かできることはありますか?」
そんなご相談をいただくことがあります。
2歳頃は、まず
食べる
↓
噛む
↓
飲み込む
↓
呼吸する
↓
話す
という、お口の基本的な機能を育てていく時期。
毎日の食事や遊び、呼吸、姿勢など、日常生活の中に「おくち育て」のヒントがたくさんあります。
「歯をきれいに並べる」だけではなく、
歯がきれいに並ぶための、お口の環境を育てていく。
それが2歳から始めたい「おくち育て」です。
次回は、
「2歳からできる!遊びながら楽しむおくちトレーニング」
をご紹介します。

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